樹木は素敵なアーティスト。落ち葉と戯れるちょっと心地よい一日。 ウィーン旅行記、初めての野菜づくりの体験記も。コメントお待ちしてます!  
「きよしこの夜」の生まれた風景
2006年12月17日 (日) | 編集 |
毎年何度聴いても、その尊く神聖な響きは失われることは無い「きよしこの夜」。
クリスマスはもうすぐ。今年も街中いたるところで耳にすることだろう。

この曲はザルツブルグ郊外の小さな街で、神父さんが書いた詩に小学校の先生が曲をつけてギターの伴奏で歌われたのが、徐々に広まっていったのだという。
その「きよしこの夜」発祥の町「オーベルンドルフ」を訪ねてみた。

ザルツブルグは11月に入ってから、毎日のように雪が舞うようになり、少しづつ積もってゆく。朝はもう、とっても寒い。

(c)masayoshi ishii
(写真:朝のザルツブルグ,モーツァルトの住居近く)

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(写真:ミラベル庭園の朝)

オーベルンドルフへは、ザルツブルグからローカル線で、森と牧場の農村風景の中を走ること30分。


「きよしこの夜」のつくられた時に建っていた教会は、すぐそばを流れるザルツァッハ川の氾濫で流されてしまい、現在は「きよしこの夜」礼拝堂(Stille Nacht Gedachtniskapelle)という小さくかわいらしい礼拝堂が建てられている。

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(写真:きよしこの夜礼拝堂)

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ガイドブックで見た写真から、古びた田舎町にぽつんと礼拝堂が一棟だけ佇んでいるのを勝手に想像していた。
だがいざ訪ねてみると、周りに博物館やお土産屋もあり、規模は小さいけれど観光地化されてる場所であった。
その背後には、有名になったこの町の知名度を求めて集まってきたのか、
セレブ層の今風で大きくて広い邸宅群が、小ぎれいで新しい街並をつくっていた。

(c)masayoshi ishii

(写真:礼拝堂の周囲には新しい建物も多い)

観光で訪れるなら、程よく静かで、お勧めの場所だ。
ちゃんとお土産も買えるし。
でも僕は「きよしこの夜」が生まれた当時の村の空気をもっと味わいたかった。

あの素朴で透明な曲は、どんな風景から生まれたのだろう...

礼拝堂の近くのザルツァッハ川の河原では、
昨夜に積もって落ち葉を閉じ込めていた雪が、溶けかかっていた。
冬はまだ早い。まだまだ落ち葉の季節だ。

(c)masayoshi ishii


オーベルンドルフからザルツブルグに帰る途中、気まぐれにローカル線を途中下車してみた。

(c)masayoshi ishii


そこは、ごく普通の農村。
なだらかに隆起する放牧場、果樹園、木造の家々。
辺りに人影は見当たらず、牛や羊が草を食べているばかり。

(c)masayoshi ishii


(c)masayoshi ishii


村の境界の道端の所々には立て札があって、この村の神父さんが写真付きで紹介されている。宗教とそれを中心とした共同体が今も生きているのだ。

古い家々の多くの窓には、奇麗に花が飾られている。
(c)masayoshi ishii


人っ気のない古い民家に、壁にくっついて樹が生えている。
何の樹かな?と近づくと、覚えのある甘い香り。
見上げると2つ、3つ洋梨がなっている。

樹の下には、洋梨の香りに包まれるベンチ。
このベンチで暖かい陽に包まれてうたた寝したら、気持ちいいだろうな・・・

photo:masayoshi ishii


「きよしこの夜」の生まれたオーベルンドルフの町も、
昔はこんなところだったのだろうか...
今は観光地化、ニュータウン化が進みつつあるけれど、
その昔の風景は、周囲の農村にこそ残されているのかもしれない・・・
と思いながら帰路についたのだった。


撮影:2006年11月3日 オーストリア oberndorf
photo:masayoshi ishii
Canon EOS5D
EF 50mm F1.4
EF 24mm F2.8 SHIFT





テーマ:音楽のある生活
ジャンル:音楽