樹木は素敵なアーティスト。落ち葉と戯れるちょっと心地よい一日。 ウィーン旅行記、初めての野菜づくりの体験記も。コメントお待ちしてます!  
足尾銅山植樹会レポート
2007年04月24日 (火) | 編集 |
「足尾に緑を!渡良瀬川に清流を!」
足尾銅山の植樹会が4/21,22に行われました。
「足尾に緑を育てる会」主催の、
市民ボランティアによる春の植樹会です。
今年で12年目を迎えます。

植樹地は、てっぺんにわずかに木が生えるだけで、あとは石ころの転がるガレ場にわずかに草が生えるだけ。
そこを上の方まで登って(登るだけで大変なのに!)木を植えました。

(c)m.ishii
クリックで拡大!!

足尾の禿げ山は、公共事業で膨大な労力を費やし、
現在ではその7割が緑化されたそうです。
それでも荒廃の激しい場所は緑化が難しく、
岩石のむき出しの山肌もまだまだ目立ちます。

下の2枚の写真は、今年の植樹地の周囲で見られた、
公共事業で続けられている治山・緑化の風景です。

足尾の荒廃地の山肌の、初期の治山の風景は
まるで地球の「サイボーグ」化を見ているようです。

(c)m.ishii


地球の長い歴史の中でつくられてゆくはずの風土や生態系の機能を、
人間が代わりにつくってゆくのです。

まず土が流亡しないよう土留めをし、雨で水が暴れないように沢をつくります。
こうやって人間がガチガチに人工物をつくらなければ、
植物を失った山肌はどんどん歯止めなく崩れてゆくばかりで、
もう自然の再生力は何も残されていないのです。

(c)m.ishii
クリック大画面!!

人工的に山肌を固めた後、今度は生命をそこに固定させる作業です。
上の写真の黒い横しまは、その生命を発生させる装置です。
写真をクリックして拡大してみてください。
黒い横しまは、「植生袋」という植物の種と養土が詰められた土嚢が並べられたものです。
足尾の山肌は、自然の力では植物が根付かず、
このように人間が、自然が再生するきっかけを
まず最初に作ってやらねばならないのです。
この小さな植生袋を、足場の悪い急斜面に、
人力で丹念に一つ一つ並べてゆきます。
この気の遠くなるような地道な土木作業が
100年以上もの間、続けられてきました。

こんな過酷な場所で、12年前にスタートしたこの市民ボランティアの植林活動。
素人である市民ボランティアが足尾で緑を根付かせようというのは、
ホントに大変で、過酷なチャレンジなのです。

足尾の緑の本当の再生は、決して一世代ではなし得ないもの。
初期の活動では中高年ばかりだったのが、
近年では若者らの姿が目立つようになったことは、とっても頼もしいことです。

彼ら(僕ら)の森の再生への願いが
遠い未来に叶うことを祈るばかりです。

(c)m.ishii


photo:masayoshi ishii
2007.4.21