樹木は素敵なアーティスト。落ち葉と戯れるちょっと心地よい一日。 ウィーン旅行記、初めての野菜づくりの体験記も。コメントお待ちしてます!  
アブラムシに牛乳をかけて考えたこと。
2007年07月07日 (土) | 編集 |
ナスにアブラムシが大発生て手に負えなくなって、
とうとう農薬というものを初めて使った。

その農薬を使うまでの過程で、
できれば無農薬でと思っていたので、
農薬は最後の手段としてとっておいて、
それ以外での害虫駆除の方法をいくつか試していた。

そのなかで試してみて、いろいろ考えさせられたのが、
「アブラムシに牛乳をかける」というよく知られた方法。
牛乳が乾いた時にできる膜で、アブラムシが窒息死するのだそうだ。

まずは、1本のナスの株に試してみることに・・・
アブラムシの付いている葉は一通り噴霧器で牛乳をかけまくったが、
虫の数も多かったので、葉っぱから地面に滴り落ちるぐらい
たくさんかけた。

そして次の日、乾いた頃に観察してみたけれど、
アブラムシはいつものように平然と暮らしていた。効果無し!

まあそれで終われば良かったのだが・・・

ナスの葉から滴り落ちて地面に染みた牛乳が、
何日かして腐ってきた。
牛乳の腐敗臭がして、コバエがその地面に何十匹も集まってきた。
やがてその地面は白いカビが点々と生え、更に1週間ぐらいしたら、
濃厚な灰色のカビになった。
それが原因か分からないけれど、
ナスの株は元気がなくなって、
そのとなりにあったピーマンの株は今、枯れかけてしまっている。

よく知られた方法なので、牛乳のかけかたによっては効果はあるのかもしれない。
でもこれを有効に使えるのは、小さな家庭菜園で、
1〜2株の野菜を育てているような場合なんだろうな、、、

もし生産農家になって、ナスを100本育てていたとして、
アブラムシを殺すために全部のナスの葉に牛乳をかけたら、
きっと滴り落ちた牛乳で畑の土は富栄養化して、
すぐに土壌が腐ってしまうだろうな。
そこから新たな病気がでてくるだろうし。

他にも、アブラムシに石灰をかけるという方法も聞いたことあるけど、
かけるたびに土がアルカリ化して、やがて障害がでるだろう。

そんなことになるんだったら、
農薬を使った方がかえって野菜にも土壌にもよくないか??
ん〜、でも生命に全く無害なわけないし・・・

そうやって「アブラムシに牛乳」の失敗からはいろいろ考えさせられた。
場当たり的な対処法では無農薬は難しいことも分かった。
甘い考えで楽していては、できそうにない・・・



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(写真:ナス。3日に1度収穫に行くと10個ぐらい穫れます)




じゃあ、無農薬で野菜を作るにはまず何をしたら良いか?

最初に圃場全体が、害虫を呼び込まないような工夫がされてなければならない。
その環境の中で害虫の天敵を増やしたり、他の植物と組み合わせたりと、
動植物の生態を熟知して計画的にやるもんなんだろう。

自分からアブラムシを呼ぶ環境をつくっておきながら無農薬でやろうなんて、
根本的な部分からできてないのだ。



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(写真:ズッキーニ。放っておくとすぐに大きくなりすぎます)



最近、ナスの減農薬栽培の手法で注目されている例が、
ナス畑の周囲を「ソルゴー」という背丈が2mぐらいになる植物で囲うこと。
ソルゴーが障壁になって、周囲から害虫が畑に入ってこれなくなり、
またソルゴーに害虫の天敵が住みついてくれるのだそうだ。
背が高くて丈夫なので風よけにもなる。
農薬の使用が激減して、さらに生産量は上がるのだそうだ。


前のブログにも書いたが、実はソルゴーは僕の畑にも植えている。
でも、風よけで植えたはずなのに、まだナスより背が低い有様。
今のところゼ〜ンゼン効果無し!
植えるのが遅すぎたのだ・・・反省。



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(写真:まだ背の低いソルゴー。がんばれ!)



畑は「趣味」じゃなくて、あくまで「実習」として始めたこと。
生産農家が一般的にやっていることは
イヤなことでも勉強のつもりで一通りやってみようと思っている。
農薬もその一つ。
やってみなきゃ勉強にならないし、いいのか悪いのかも分からない。
イヤだけど、使ってみるか・・・



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(写真:キュウリ。とげに触るとけっこう痛い)




いろいろ調べてみて「劇薬」「有機リン系」のような
「皆殺し」的な殺虫剤は使わないことにした。
そして、野菜を食べる人間はもちろん、
川や湖の魚類にも害がない(全くないといえるか分からないけれど)もので、
また大切なのが、マルハナバチやミツバチ、てんとう虫などの
活躍していただく「天敵様々」たちにも無害なものを探した。

そこで選んでみたのが「チェス水和剤」という農薬。
アブラムシのような植物の液を吸う虫に限定された薬で、
液を吸う機能を麻痺させることで駆除するのだそうだ。
いろんな薬があるもんだ。



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(写真:カボチャ。このまま無事におおきくなっておくれ)




チェス水和剤を散布してみると、数日してあっけなくアブラムシはいなくなった。
農薬の便利さを思い知らされる。
でもアブラムシに耐性ができて、スーパーアブラムシになったら太刀が悪いから、
なるべく使うのはやめとこう。



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(写真:トマト。生育旺盛です)



ナスにアブラムシはいなくなったけれど、
他にまだ農薬は使っていないから、
トマトにオオタバコガ、カボチャにウドンコ病、キュウリにベト病・・・
野菜の生育なら何でも写真におさめることにしているけれど、
これでは病害虫写真集が出来てしまいそうだ・・・



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(写真:大根。配った人たちは皆おいしいといってくれました)


農薬は使わないのが理想だろう。
その理想に近づけるよう心がけたい。

でもそれには野菜への深い理解が必要で、
それは経験から学び取るしかないんだろうな...
と思う今日この頃でした。


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